S2Wはアメリカ海軍の原子力艦艇向け発電・推進用原子炉である。当初はSTR (Submarine Thermal Reactor) と命名されていた。

型式名のS2Wは以下のような意味である。

  • S = 潜水艦用
  • 2 = 設計担当メーカにおける炉心設計の世代
  • W = 設計担当メーカ(ウェスチングハウス)

S2Wは原型炉であるS1Wを艦載用に小改修したもので、原潜ノーチラスに搭載された。出力は13,400軸馬力 (10.0 MW) であった。

ノーチラスの退役後、原子炉設備は撤去された。艦体は現在 博物館船としてコネチカット州グロトンにあるニューロンドン海軍潜水艦基地(英語版)に係留・展示されている。

S2Wa

ノーチラスの建造プログラムでは、原子炉を3基製造することになっていた。1基は陸上での研究・試験用 (S1W)、もう1基は艦載用 (S2W)、残りの1基は予備であった。シーウルフ (SSN-575) は溶融金属冷却原子炉であるS2Gを搭載していたが、過熱器の問題(冷却材としてナトリウムを用いることで過熱水蒸気を生成するようになっていた)からノーチラス用の予備の原子炉と交換することになり、この原子炉にはS2Waの型式名が与えられた。これに伴って、シーウルフの蒸気タービンのブレードは過熱水蒸気用から飽和水蒸気用に交換された。

脚注


次世代原子炉「SMR」開発協力も…東工大発スタートアップ、仏原子力発電と提携|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

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