白毫寺(びゃくごうじ)は、兵庫県丹波市市島町にある天台宗の寺院。山号は五大山。本尊は薬師瑠璃光如来。藤棚の長さが120 mある九尺藤で知られる。

歴史

寺伝によると、705年(慶雲2年)、法道の開基と伝わる。本尊の薬師瑠璃光如来は天竺より来たと伝わる。慈覚がこの地を訪れたときに、この地の山並みが唐の五台山に似ていることから山号を「五台山」と命名したとされる。赤松貞範などの領主の庇護を受け寺勢が興隆し、多くの塔頭を擁する丹波屈指の名刹となる。その後、兵火により焼失したが、天正年間(1573年-1592年)に中興された。江戸時代には江戸幕府から朱印状を与えられていた。

明治維新後、諸塔頭は荒廃し、諸堂宇を残すのみとなった。

境内

  • 石門
  • 山門
  • 本堂
  • 太鼓橋 - 心字池に掛かる。長さ5.2 m、幅2.05 m、高さ1.75 m。さや堂とよばれる覆銅板葺の覆屋で覆われ、作風などからさや堂とともに、江戸時代中期・元禄年間頃建立と推測されている。丹波市指定文化財。
  • 心字池
  • 薬師堂 - 本尊の薬師瑠璃光如来(秘仏)を安置する。
  • 石仏
  • 熊野権現社 - 鎮守社
  • 寶篋印塔 - 赤松貞範の供養塔。「貞治4」の刻銘がある。県指定文化財。
  • 七福神
  • 十三仏
  • 九尺藤

九尺藤

  • 1980年にサクラ・ツツジと共に植えられたことから始まり、「九尺藤」と呼ばれている。4月中旬から5月中旬が見頃であり、開花時期に「九尺ふじまつり」が催され、夜にはライトアップされる。兵庫県観光局が選定する「私の好きな兵庫の風景100選」に選ばれている。

文化財

兵庫県指定有形文化財
建造物
  • 石造宝篋印塔 附 台石 - 1970年(昭和45年)3月30日指定。
美術工芸品
  • 五種鈴 5口 - 1969年(昭和44年)3月25日指定。
丹波市指定文化財
建造物
  • 太鼓橋 - 1979年(昭和54年)3月19日指定。
絵画
  • 紙本著色両界曼荼羅図 - 1968年(昭和43年)3月27日。
  • 絹本著色五大明王図 - 1968年(昭和43年)3月27日。
工芸品
  • 鰐口 - 1968年(昭和43年)3月27日指定。

所在地

  • 兵庫県丹波市市島町白毫寺709

交通アクセス

(下記の出典)

  • 【鉄道】JR福知山線「市島駅」下車。タクシーで8分。
  • 【自動車】
    • 舞鶴若狭自動車道、および北近畿豊岡自動車道「春日IC/JCT」より福知山方面へ車で10分。
    • 国道175号(水分れ街道) の「道の駅丹波おばあちゃんの里」より福知山方面へ車で10分。

参考文献

  • 安藤宏 編『ひょうご 花めぐり』(第一冊発行)神戸新聞総合出版センター、2012年8月11日。ISBN 978-4-343-00633-2。 
  • 丹波史談会 編『氷上郡志 下巻』丹波史談会事務所、1927年。 

脚注

外部リンク

  • 白毫寺(公式サイト)
    • 天台宗五大山白毫寺(Facebook)
  • 白毫寺太鼓橋(丹波市 社会教育・文化財課)
  • 白毫寺(丹波市観光協会)
    • 白毫寺の九尺ふじ(丹波市観光協会)



五大山 白毫寺|丹波市観光協会

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